少年はそんな私の目に全く動じず、さっきと同じ笑顔のまま私を見つめ続けていた。


「おはようございます!!」


さっきより大きくはっきりとした声だった。

何?

なんか、怖い。

行こうっ。

急いで歩き出した。

曲がり角で少し振り返って見ると大きく手を振っていた。

表情までは見えないけれど笑っている気がした。