あっという間に3時間がたっていたが、話は弾んでいた。
「田代君はどういう所に遊びにいくの?友達とかと」
「たいしたとこは行かないですよー。買い物とか、カラオケとか、プリクラとったり・・・。そんな感じです」
「おおぉ、プリクラ見せてよ。今持ってる?」
橋本さんも私のことを知りたいと思ってる?
「えー、恥ずかしいなーー」
言いながら手帳をぱらぱらめくり、写りの良いものを探した。
「見せてっ」
橋本さんは私の手から強引に奪い取った。
「だめですー」
慌てて手を伸ばしたが届かなかった。
橋本さんは私の手帳のページを次々とめくり、
「かわいいねー。かわいいねー」
を連発した。
あれ、ちょっと酔ってる?
結局全ページを見られた。
そして最後に、一番ギャルっぽい派手なプリクラを指差し、
「これっていつ頃の?」
と聞いた。
「えっと、今年のお正月ですけど・・・」
お正月という事もあって気合が入っていた。
髪も服も無駄に派手で下品で、これだけは見られたくない一枚だった。
「つい最近じゃんっ。いいよーこれ。髪もこれくらい明るい方がいいし、化粧もいいよー。服も今のよりずっといいよー」
今日一番のテンションで少し顔を赤くして言った彼の顔には、講師の時のクールな顔はみじんもなかった。
冗談かと思って笑い飛ばそうとした時、目に入ったのはプリクラを見つめる真剣な目と、だらしなくゆるんだ口元だった。
獲物を狙うような鋭い目つきと、援交オヤジそのままの気持ち悪い口。
えっ、本気で・・・?
ぞっとした。
一瞬で酔いも気分も冷めた。
見てはいけないものを見てしまった気がして、反射的に下を向いた。
「田代君はどういう所に遊びにいくの?友達とかと」
「たいしたとこは行かないですよー。買い物とか、カラオケとか、プリクラとったり・・・。そんな感じです」
「おおぉ、プリクラ見せてよ。今持ってる?」
橋本さんも私のことを知りたいと思ってる?
「えー、恥ずかしいなーー」
言いながら手帳をぱらぱらめくり、写りの良いものを探した。
「見せてっ」
橋本さんは私の手から強引に奪い取った。
「だめですー」
慌てて手を伸ばしたが届かなかった。
橋本さんは私の手帳のページを次々とめくり、
「かわいいねー。かわいいねー」
を連発した。
あれ、ちょっと酔ってる?
結局全ページを見られた。
そして最後に、一番ギャルっぽい派手なプリクラを指差し、
「これっていつ頃の?」
と聞いた。
「えっと、今年のお正月ですけど・・・」
お正月という事もあって気合が入っていた。
髪も服も無駄に派手で下品で、これだけは見られたくない一枚だった。
「つい最近じゃんっ。いいよーこれ。髪もこれくらい明るい方がいいし、化粧もいいよー。服も今のよりずっといいよー」
今日一番のテンションで少し顔を赤くして言った彼の顔には、講師の時のクールな顔はみじんもなかった。
冗談かと思って笑い飛ばそうとした時、目に入ったのはプリクラを見つめる真剣な目と、だらしなくゆるんだ口元だった。
獲物を狙うような鋭い目つきと、援交オヤジそのままの気持ち悪い口。
えっ、本気で・・・?
ぞっとした。
一瞬で酔いも気分も冷めた。
見てはいけないものを見てしまった気がして、反射的に下を向いた。


