歩はまずトモヤの話から始めた。


「あたしの大学の友達がね、食事に誘ってくれたの。」


「あぁ、確か………胡桃ちゃんと絢乃ちゃんだったっけ?」


「うん、そう」


歩は高校生の時から引っ込み思案過ぎるところがあり、高校の友達も先生の後押しがなければ出来ていなかった。


なので先生の頼りなしに友達が出来て、歩は先生に胡桃と絢乃の話をしていたのだ。


だがお互い顔を合わせたことがないので名前しか知らないはずだ。



「二人が誘ってくれた食事会が……いわゆる合コンってやつでね、変な男の人に狙われちゃって………」


きっと合コンなんて行ったこと知ったら怒るよね、


先生は案の定、怪訝な顔をした。