え?と二人の妹が固まっている。


「兄ちゃん、転勤やめた」


「でも…」


「お前の為とかじゃないから心配するな」


「お兄ちゃん、寂しいんでしょー」


れいが肘で突ついてくる。


「そんなんじゃないのー。外国は水が合わない」


「腸が弱いもんねー」


「デリケートって言ってくれ」


今度は突いて返してやった。


そんな二人に背を向け、


肩を震わせるひかり。


「…芋、美味しい」


涙が混じった声が聞こえる。


また泣いてんのか?


芋を食い終わった俺は姐さんを見上げた。


が、


どうやら悲しくて泣いてるわけではなさそうだ。


ハッピーエンドってやつか?


ったく、


世話が焼けるぜー。