「あ、焼き芋じゃん‼」


「れい、あんまり食べ過ぎるなよ」


「あっつあつだ‼」


頬にスリスリしてご機嫌の末っ子。


「ひかり、お前も」


「ありがとう」


「もう一本」


「え?」


「お腹の中の赤ん坊にも」


「お兄ちゃん…」


「あったかくして風邪引くなよ」


「うん」


ひかりは俯き加減で、


芋にパクついた。


「美味しい…」


「甘くて美味しいね」


れいも自然と笑顔になり、


「元気な赤ちゃん産めよ」


「ありがとう、お兄ちゃん」


「俺が一緒に育ててやるから」