門が開かれると

そこには真っ直ぐな

通路が広がり、

左右には池や木々などが

たくさんあった。




緑が豊かで

わりと綺麗であった。





小太りな門番が

『さぁ…

こちらでございます』

と、ある扉の前で

立ち止まった。




そして、

『親方さま……

お客様がお見えで

ございます』

と扉に向かって

そう言った。





この扉の向こうに

村長がいるのか……。



しかしここに

案内される間、

一度も女を見ていない……。


村の若い女は

皆ここで

働いているはず……。




やはり何かおかしいと

思っていたら、

扉の向こうから


重々しい声が

響いてきた。


『……客人?

……おなごか?

次におなごが来るのは

ひと月先ではなかったか?』