小太りの門番は

なぜか部屋には入らず

僕に向かって

『おい、男!

早くこっちへ来い!』

と叫んだ。




女が食事中でいないだと?

なぜか誤魔化されて

いるようで、

何か隠しているのは

絶対だ……

門番の様子もおかしい


僕は怪しみながらも

門番の言う通り

部屋の外へ出ていった。




門へ案内される間

やはり女には

出会わなかった。



どうしたものか……。


そうこう考えているうちに

門へ来た。





そこには

退屈そうにしていた

痩せた門番もいた。





小太りの門番も、

ひと安心したかのように

口調が強くなった。


『おい、さっさと出ろ!』
と。

そして痩せた門番に

『…俺は親方さまに

食事の用意を

しなければならない…

あとは頼んだぞ』

と言い、小走りで

行ってしまった。




残ったのは

痩せた門番と僕だけ……

そうだ…!

僕はあることを思いついた。