「何、見惚れちゃってんの?」 「見惚れて何かないから。ただ、ボーッとしてただけ。」 琴音が、冗談で言ってるってことは、分かっている。 「ここだと、走ってる所見えないよ?」 「いいの。」 「とか言って、見える所へ自ら進んでるじゃん。」 「えへへ。」