「じゃあ、先輩の話を踏まえて、進路調べをします。」




祐チャンが取り寄せてくれたY大とM県の資料を、見比べた。





「女子大じゃん。」



「うん。祐チャンが探してくれた。」



「実は私も。」



そう言って、琴音も女子大の資料を出した。



「Y大じゃなくていいの?」



「うーん…。定員多いし。」



「まぁね。」



Y大は国公立だから、100人もとってくれない。
女子大は私立だから、200人近くとってくれる。



推薦基準も、女子大の方はすでに満たしている。



「でも、二人して同じ事考えてるとか(笑)どんだけ心配性なんだか…。」



私の事なんか、祐チャンにとってはもうどうでもいい事なのに…。

ずっと心配されてたら、別れた意味がない。



でもそんな事、琴音に言えないし…。




「決まったか?」



私が色々と考えてると、祐チャンが回ってきた。



「女子大がいいな。って思ってる。」



「…私も。」




絶対にY大に入れてやる。って言ってくれた祐チャンには申し訳ないけど、女子大の方が学習環境が整ってる。




「女子大だと、国語教諭の勉強しっかりできるもんな。」



そう。

女子大は、教科ごとに学科が分かれていて、その教科を専門的に学んでいけるの。




「それに、通えるから遠距離の心配ないもんね。」




「…だね。」



祐チャンの前だと、こういう発言への返しに困る。



「まっ、あとはちゃんと親と話し合え。」




親かぁ…。

ちゃんと一人で言えればいいな。