「今の評定値、分かるか?」
確か、成績を計算すると出るんじゃないっけ。
引き出しから前回の成績表と電卓を、祐チャンに渡した。
「計算しろ。ってかよ…。」
「出し方わからないから…。お願いします。」
文句を言っても、手はめっちゃ早く動いてる。
「3.5か…。うーん…。まずは、生物をできれば4にして、もう少しだから国語系を5にすると…。」
今の評定値では、無理なんだ…。
「…4.1。ギリギリだな。推薦か?」
「できれば…。」
「…まぁ、頑張れ。」
あ。
今のままじゃ、ダメなんだ…。
「落ち込むなって。生物だって、ちゃんと点数とれるようになってきてるし。な。」
「うん…。もっと前から、ちゃんと勉強しとくんだった。」


![叶わぬ恋〜先生〜 [短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.777/img/book/genre3.png)