先生とわたし




「今の評定値、分かるか?」

確か、成績を計算すると出るんじゃないっけ。


引き出しから前回の成績表と電卓を、祐チャンに渡した。


「計算しろ。ってかよ…。」

「出し方わからないから…。お願いします。」


文句を言っても、手はめっちゃ早く動いてる。



「3.5か…。うーん…。まずは、生物をできれば4にして、もう少しだから国語系を5にすると…。」


今の評定値では、無理なんだ…。

「…4.1。ギリギリだな。推薦か?」

「できれば…。」

「…まぁ、頑張れ。」

あ。
今のままじゃ、ダメなんだ…。


「落ち込むなって。生物だって、ちゃんと点数とれるようになってきてるし。な。」


「うん…。もっと前から、ちゃんと勉強しとくんだった。」