「さっき、大木先生が部屋に来ただろ?」 「はい。」 「その時、柏倉が俺を蹴ってきたんだ…。」 「そういえば、イテッ…。って声出てた。蹴られた所、大丈夫ですか?」 祐チャンは、右足の太ももを擦っている。 「まだヒリヒリしてる…。でも、大丈夫だ」 「ならいいんだけど…。」 よくは、ないのかな? 「そろそろ戻ってみるか。」 「はい。」 ここに移動してきてからすぐ、自然と繋がれた手が離された。