「何で、生物だけこんなに悪いんだろうな。」


古河が、私の前に座った。

「何ででしょう…。」

「何がわからないんだ?」

「えっ。全てです…。」

授業はしっかりと受けている。
なのに何でだか、点数に現れない。


「去年はどうだったんだ?」
「去年も、今ぐらいの点数でした。」


去年は、生物Ⅰ。
今年は、生物Ⅱ。


「基礎ができてないんだな…。」


「そうみたいです」


古河と話しながらも、手は休められない。