「じゃあ、左から自己紹介するね」

「はい。俺、長崎 隆希《ながさき りゅうき》高2。よろしくな」

隆希さんか・・・落ち着いてるな。

「俺、日立 航平《ひたち こうへい》高2で、絶賛彼女募集中だからね♪」

か、軽い・・・。一番苦手なタイプだな。

「最後は俺。相模 奏芽、高1です♪先輩方には負けないぐらい、女好きです♪」

あ、ダメ。私、帰宅決定だね。

「じゃあ女子よろしく」

「うち、2年のハナだよ♪年下好きなの♪」

キモいだけじゃん。

「あたし、久留里 美亜《くりざと みあ》高1です。年上が好きです!」

美亜ちゃん?可愛い名前だなぁ。て、あ、私の番か。
「私は、高1の種田 華夏です。よろしくお願いします」

これでいい?と、南美のほうを見てみた。そしたら、なんか、思いっきり睨まれていた。

それからは、色々あったけど、やる気になれなくって、ずっとジュース飲んでた。

1時間経ったころかな・・・・。

「華夏ちゃん」

「はい?」

奏芽君(だっけ?)が話し掛けてきた。

「トイレ行くふりして、この部屋でて」

「え?」

「カウンターで待ってるから」

は、い?それは、抜け出す、ということですか?

ま、いっか。ちょうどかったるかったところだし。

「南美、トイレ行ってくるね」

「あいっあっいさぁ〜ぁ」
え、絶対南美、酔ってるでしょ・・・。

私がカウンターのところに行くと、すでに奏芽君がいた。

「あの・・・」

「もう、俺つかれちゃった」

「え?」

わ、私、抱き締められてる?!

「あ、あの、奏芽君っ」

「華夏ちゃん、癒してよ♪」

「は??イヤに決まってんじゃないですか」

即答です。

「ふぅん・・・じゃあ、俺が、華夏に告白したらどうする?」

「きっぱりお断わりいたします。呼び捨てもやめてください」

私がそう言うと、奏芽君は驚いたような顔をしていた。

「私、帰りますから」

こんなんじゃ、話しんなんないし。

「ふっ、おもしれぇ女だな」

はい?

「俺の彼女にならない?」