「はぁぁ!!」






ズドン!と大きな破壊音。





美しい女性が振り返り汗がキラキラと輝いている。





片手には大型の剣に…。床には血が転々と…。





「お疲れ様。マイハニー。ケーキが焼けたから持ってきたよ。」





「やだもう。ダートたら!美味しそう。」





あぁ甘い…。






あーン!と食べあう仲の良い…。
闘技場は半壊に近くお母様があらあらと見ている。





「ステラお願いね!」





「わかりました。」





騎士団に報告し直すよう命じた。





我が愛する国は平和だ。




竜族との伝統さえなければ…。





ようは殺しあいをしなければならないと決められている。





私は…ただ。縛られすぎが嫌になる。
それだけだって…。





誰にもあわない静かな場所が欲しかった。
あの場所だけは…。
私が、私でいられる場所だった。





飛んでいるとき全てが流れていく。
私は…自由!
どこへでも行けそう。
虹は綺麗だった。





竜族は敵。倒すべき相手、それが正しいと。





愛馬が鳴いた…。唯一私にしかなつなかなった。
高貴な白馬。鬣はあの虹のようなオパール。





「一緒に自由を…。」





そうつぶやいていたら。いつの間にか一緒に風になっていた。





愛する国、愛する家族。




それなのに私は…自由を欲していた。





「おかえりお姉さま!」





「また濡れて…。ほどほどにしなよぅ。後で剣の相手してよぅ。」





「お姉さま!見て新しく作った…。花金華炎!数百の金の華が火薬は…。」




「はいはい。」





「ちょっと待ってぇ!ステラは勉強しないとね!」




「お母様…。口にクリームが…。」





「いやだわ。ありがとう。」





愛らしい母上。