「捜査するよ!やっと中庭にいた捜査員がいなくなったんだから!!」 「はいはい」 紘哉は大げさにため息をつき、空を見上げた。 まず見上げて気付くことが一つある。 この家にはベランダがない。 どうやって怪盗仮面は離れの二階から母屋の二階に辿り着いたのか。 「何でこの家にはベランダがないんだろうね?」 羽兎が腕を組んで考え始めた。 お日様が反射して彼女の金色の腕輪がキラリと光る。