「いやぁ、怪盗仮面(偽)も分かったし、そろそろラスボス的な雰囲気じゃないですか?ゲームだったらセーブポイントがあるのになぁ……」

「確かに。現実世界は一回きりですからねぇ」

時間だけがただ過ぎていく。
本当はこんなことしている暇じゃないのに。

明日までに解決できなければ海藤が捕まる。

今まで海藤が犯人だと思っていた羽兎は、自分の推理が簡単に崩され、最早考える力も残っていなかった。

今はただ、紘哉の助手を勤めるだけ。