ダメだこいつは。
紘哉はわざとらしくため息をついた。

隼美は優の足に抱き着きながら二人を不思議そうな顔で見ていた。

「はーちゃん、ご飯だからそろそろ手を離してね」

「はーい!きょうのごはんなに?」

「今日はハンバーグだよ。お姉ちゃん達と、そこのお兄さんに手伝ってもらいました!」

「おぉー!」

隼美は優から離れ、紘哉の足に抱きついた。
少しのけぞる紘哉。

「すっかり好かれちゃったね」

羽兎が笑いながら言った。
優も隼美も笑う。

ただ一人、早裕だけが苦い顔で様子を見ていた。