短編集~The Lovers WITHOUT Love Words~


「今日はお兄さんと買い物に?」

「えぇ、洋服を買いに来たんですけど」

「えっ俺、安くていい店知ってますよ!しかも!」

上田はそこで一呼吸置き、雪音の期待を誘った。女心を扱うのは手馴れたものだ。

「・・・すごい可愛いーの」

「ホントですか!」
思わず目を輝かせた雪音だったが、はたと思いとどまる。決定権は自分にはないんだった。
伺うように恵一の顔を見ると、恵一はやはりあまり気が進まないような顔をしていたが、

「雪音が行きたいなら」

と言った。