大地の家を出ると、遠く眼下に海が見えた。 何事もなかったかのように、青く静かに横たわる海を見ると、また悲しみが蘇る。 答えの出ない「どうして」の問いとともに。 答えを海に問いただす代わりに、繭は空を見上げた。 雲ひとつない、青い空。 分かってる、見上げてももう大地はいない。 信じて歩んできた道標は、あの日突然消えてしまった。 大地の後を追うことは、もうできない。