短編集~The Lovers WITHOUT Love Words~


「おわっ!おぉ~びっくりしたぁ」

あからさまに驚く雪音の姿に、恵一は苦笑した。

ここは見晴らしのよい一本道、もう少し前に気づいてもよさそうなものを。
それにその、修道女らしからぬおじさんくさい驚き方もどうかと思う。

色々と思うところはあったが、恵一はそれら全てをこの一言に収めた。

「相変わらずだな」