結婚してからは、私が彼をハリセンで叩くことはさすがになくなったが、彼は相変わらず隣でいつも私を笑わせた。 お陰で笑いジワが増えて困ったものだった。 当初は「デコボコ夫婦」だの「美女と普通」などとからかわれたものだが、時が経つにつれ似合いの夫婦だねと言われることも多くなった。 彼は、私の理想像とはだいぶかけ離れていたけれど、私は彼を選んで良かったのだと思うようになっていた。 ―――あの時までは。