「ユキネ」 惠一は立ち上がって、雪音を迎えた。 「遅くなってごめんね、なんか荷物がなかなか見つからなくて!」 「この空港では日常茶飯事だ、1時間で済んだら早いほうだよ」 そう言いながら惠一は、雪音の後ろに並んで立った男に視線を移した。 惠一と同じ年頃の、長身の男。 広い肩幅に、黒のトレンチコートを羽織っていた。 「・・・久しぶりだな、カズヤ」