「パパ、今…なんて?」
「だからね?今日から1年間ママと海外に旅行に行くんだけど霧花ちゃんは学校あるしこの家に残ってもらおうと思ってw」
そんな気まぐれな頭の悪い父のひょんな一言が悪夢の始まりだった。
「…お兄様とお姉さまはどうするんですか?」
「慶太と舞花は留学でいないしまだ帰ってこないから大丈夫だろ」
こんなダメな父親が社長でいいのだろうか。
私はため息しかつけなくて、結局この話は一方的に進んで父と母は旅立ってしまった。
実質この家には私だけとなってしまうわけで、
パパとママが心配だからと今日から私専属の執事がつくことになった。
その執事は、元々この間嶋家専属の執事らしいんだけど、
私が高校に入学してからこの家に入る約束だったらしい。
理由は興味ないから知らないけれど。
まさかこんな最低な男とは思ってなかったけど。
「お嬢様、執事が到着いたしました」
「そう、通して頂戴」
「畏まりました」
パパとママが家を空けた次の日の午後の事だった。
「初めまして霧花お嬢様、今日から宜しくお願い致します」
「ええ、話は聞いています。どうぞよろしくてよ」
この執事がニヒルに笑ったのを私はこの時、
見過ごしていた。


