それから2週間が過ぎたある日、


すでに日は傾いていた。
蛍は平助とふざけて遊んでいた。


「古高が吐いたぞ!」


土方のその声を聞いて幹部は集まった。


古高…今は5月下旬
この時期で古高と言ったら
古高俊太郎だ。 


嫌な汗が背中に流れる。


そして話の内容は

「祇園祭の前の風の強い日に京の町に
火を放ち、その混乱に乗じて天皇を長州に連れ出す」


というものだった。幹部たちは近藤の命で
いっせいに動きだした。



池田屋事件…。

最悪だ。