「………あっそ。 じゃあ私もう帰るから」 手ぶらで来たので別に荷物なんかもない。 今日どころか永遠に会いたくない、って思うのはガキの意地心だろうか。 自分が悪いってわかってるのに相手のせいにするってやつ。 本気で家に帰ろうとする私の腕を、思いのほか強い力で掴まれた。 「怒ってんの?」 「………」 「だったら、わりぃ。 おれが悪かった」 おやつをとった時みたいに軽くあやまられた。 何だかさらに居心地が悪くなる。 じゃれあってたのに、本気で顔面を殴ってしまった時のように。