山城のキスが嫌で忘れたいなら…


「…消毒も兼ねて、上塗りしてやる」


傷付いた唇を舐めて消毒して
さっきのキスなんて忘れられるような…

そんなキスをしてやるよ


「消毒…?上塗り…?」


そう復唱する萌乃の顔に徐々に近づく

嫌なら逃げられるように、緩く抱き止めながら


「…俺が…忘れさせてやる」

「朔…ちゃん…」


萌乃が逃げる様子はない

逃げないから縮まる距離



もう直ぐ距離はゼロになる…