放課後…
今までの俺達には無縁だった図書室に来ている

理由はもちろん勉強するため
正確には、俺が遥に勉強を教えるため


「…取り合えず、ココとココは100%テストに出るから暗記しとけ」

「……不公平だよ。同じ遊び人だったのに…なんで朔はそんなに出来るの?」


恨めしそうに俺を見る遥

確かに、俺は遥よりテストの順位は上だ
毎回テスト順位は50位以内

でも、俺は頭が言い訳じゃない


「俺は、出来るんじゃない。…先生方が好みそうな問題が分かるだけ。…山勘でテストに出そうな所だけを丸暗記。それが俺の必勝法」

「………それも、十分凄いと思うけど」

「いいから、さっさと暗記しろ」

「おぅ…頑張る」


そう言うと遥はノート及び教科書に向かい合った
その姿は、前の遥からは想像もしなかった必死な姿

本当に好きなんだね
楠木のこと

…頑張れ、遥

俺は心の中で遥にエールを送った