「…遥?」


黙ってしまった遥を呼ぶと、続きを話始めた


「…押し倒して気づいた…間違えたって」

「じゃ、ヤってはないんだな?」


俺の問い掛けに頷く遥に少し安心した


「でも…泣かせた。押し倒したその子…すっごく怯えた顔で泣いてた。小さな肩も小刻みに震えてた…それを見たら一気に血の気が引いた」


だろうな…
その子からしてみれば、いきなり襲われたことになるから

その子、すごく怖かっただろうな


そして、襲ってしまった遥も驚いただろうな


「っで?その子は、どうしたの?」

「俺がテンパってる間に逃げて行った…謝る隙もなかった。俺もパニック起こしてたし…」


成る程ね…
遥、大変だったんだな…