誰かの声が聞こえる




−あなたの夢は何ですか?−




夢?




「カメラマン」




知らない声の主に、なぜか答えていた




−どんなカメラマンになりたいのですか?−




「えっ…、俺の写真を見た人に、幸せを与えられるカメラマン。かな…」




俺は言っておきながら、恥ずかしくなって頭を掻いた




−幸せか…−




んっ?




−なれるよ、敦なら−




さっきまでの声とは違い、聞き覚えのある愛しい声がする




−だってあたしは、幸せになれたからなっ−




声の主を必死に捜すが、どこにも見当たらない




−写真、撮ったら見せるって約束忘れるなよ−




どんどん声が小さくなってきた



−じゃあな、敦−




待てよ、行くな!!




「爽!!!!!!」