−カタカタッ− 病室の引き戸が開き、見慣れた顔がやってきた 「爽は?」 俺は左右に首を振った 「康弘、仕事は?」 康弘は佐伯グループの一人息子であり、高校の卒業と共に会社を継いだのだ。今で言う、若社長 「はぁ?見舞いに来ちゃだめなのかよ、彼氏君」 「ち、違くて…お前これでも社長……」 俺が言い終わる前に、康弘によって遮られた。 「大丈夫、俺の分は終わらせてある」 そう言った康弘の横顔は何だか淋しそうだった