昔からそうだった




危険をかえりみず、人を助けていた




その度、爽は打撲したり血を流していた




でもその顔はいつも笑顔があった




そして、俺に向かってこう言うんだ




「兄ちゃん、やったよ!!」




俺は呆れながら手当てをする




俺はそんな妹が誇りであり、兄として鼻が高かった




「これから言うことを何も言わずに聞いて欲しい…」




俺をじっと見つめる3人が静かに頷いた




「爽は円香ちゃんのマフラーを追い掛けて、路地に入った…。そこに、幼い少年がいたんだ」