「ちょっと新太!!起きろ――!!」


寝ている新太の体を上下に揺らしまくる。


そして、耳に直接大音量の「起きろ――!!」



これで起き無いヤツはいないだろう...と自信満々でいると――。



「・・・スーッ...」


「って、こらっっ!!新太――起きろっ・・・って!!!??」



力づくで新太の体を起きあがらせた、その瞬間!!!


トロンとした瞳に真っ赤の頬、お酒で潤った色っぽい唇



はっとして、起きあがらせた体を元に戻した。



・・ヤバい...これは、ヤバいって・・・・。





―――――ドキンッ...


ちょ・・・今、胸が....



入る前に感じた、あのドキドキとは違う・・・この感じ。


何だろう・・・これって...


体中から湧きあがってくる・・・熱い感情は・・・




「ごめ―――ん、さゆり!!!あたし手一杯だから、新太君を家まで送ってってあげてくれない?家なら、すぐ傍のマンションなんだって」


「―――へ!?・・・・あっ。うん、分かった分かった!!」


愛香の声で我に返った。


少しだけ、胸の高鳴りが収まってくる。



えーっと・・・えっと、マンションって言ったら、あの来る前に通った、あのマンションの事だよね?


「じゃ、ごめ――ん。頼むね~あっ、会費は、あたし持ちだから。そのまま帰っちゃって!!!それじゃ」


そう言って、数人を連れ足早に出て行ってしまった愛香


そして、愛香を境に次々と出て行ってしまう皆



――部屋には、残されてしまった私達2人だけとなってしまった。