―――その日、世界は終焉を迎えた。
旧約聖書の様に神のお告げがあったわけでも大洪水があったわけでも、ない。
あの日、その瞬間、世界が人が全ての有りとあらゆるものが、白く目映い光に包まれた。
そして、世界は終わった。
余りにも突然で、特急に終わったのだ。
人と緑が溢れていた大地は更地へ、
動物達は土へ、
魂は神の身許へ、
そして、世界が終わっても尚、生き残ったもの達は壊れた世界へ置き去りにされた。
そして人類を産み出したアダムの様に、彼に次ぐノアのように、生き残ったもの達は新たな世界を造ったのだ。
更地に水と種を撒き、
動物達と共存し、
身許へ還った魂達を弔い、
――――《悪》を産み出した
人間は儚く、脆く、醜く、美しい。
そして再び、歴史は始まった。
The end and beginning story
→たそがれどき
