こんなドラマのような出会いは初めてで、単に舞い上がっているだけのような気がする。

もしくは芸能人のように、手の届かない人に抱く、憧れに似た感情かもしれない。


私は毎朝彼の寝顔を見ているだけで、心が満たされてしまうんだ。

だからかな?

彼と友達になりたいとかつき合いたいとか、そこまでの野望?は持てなくて。


リアルに想像できないんだ。

そういう関係になった私たちの姿が。



なんだかんだと言い合っているうちに、三人とも完全に手が止まってしまった。

勉強会はどこへやら――…。

結局、いつもの放課後と変わりなく、喉が痛くなるまでたくさんしゃべった。


マックを出る頃にはすっかり日が落ち、空は紺色に染まっていた。