「ねぇ、それ本気で言ってるの?」

「うん」


「このままだとただの目覚まし時計で終わるよ?」


スズの容赦ない言葉に、何故か私はずんと暗い気持ちになった。


「もうちょっと頑張ろうよ」

「頑張るって…何を?」


「だーかーらー、メアド交換するとかー…」

「……そのうち考える」


私は曖昧に答えると、ごまかすように溶けきったバニラシェイクをすすった。

舌の上に甘い味がひろがった。


彼の話をすると、あっちゃんもスズも、すぐに恋愛に結び付けようとする。


だけど正直なところ、彼に抱く感情が恋なのか何なのか、私自身よくわからない。


だって、恋なんてしたことない。

私は何をどう頑張ればいいんだろう。