俺と春奈はホールで初めて踊った…
春奈は驚く程上手で誉めると顔を赤く染め俺がリードしているからだと言った
春奈は俺にはもったいない位、外見だけじゃなく 心も綺麗だ
そうして、二人で幸せを噛み締めていた
けれど、その幸せが一瞬にして崩れた
顔に刺青のある亜人の
騎士、
ロストが春奈を剣で体を貫いたのだ
春奈は俺の胸に倒れ込み
どんなに名前を呼んでも いつものように返事をする事なく
目を閉じてしまった
「…春奈」
そんな… さっきまで笑い合っていたじゃないか…
俺は春奈がいなければ笑うことができないんだ
なぁ…だから目を開けてくれよ
「ハァ…ハァ…
春奈ァァァァァ!!!」
俺は身体中から血がめぐる感覚がし、気づいたら黒い翼を広げ力が暴走していた
「愚かな…
自分がやった意味がわかっているのか?」
ロストは俺の姿にビビったのか腰が抜け、恐怖で身体が震えていた
「憎き亜人よ
お前を永遠の絶望という名の地獄に落としてやる…」
「待て、ルイス!!
そんな事より春奈様の
傷を治すんだ!
本当に死ぬぞ!!」
―ビクッ
カイの言葉に体が反応した
「春奈が…死ぬ?」
「ああ!
この者を捕らえろ!!
牢屋にぶちこめ!」
「「はっ!」」
「春奈…」


