「では、行くか…」
ルイスは私の手を取りどこかに進んでいた
「どこに行くの?」
「ついてくれば分かる」
「………?」
―――――――
言われた通りついて行けば…
そこは城の最上階にある部屋だった
真正面には大きな窓になっていて
綺麗な空や海、
灯りが連なる街並み
それらが全部眺められた
テーブルにはもう食事の 用意ができていた…
「素敵だね…」
「二人っきりの食事だ
楽しもう…」
「うん」
食事中は特に話す事はなかったが、時間が穏やかに流れているようで
言葉なんていらなかった
食事が終わり私達は窓の前に置いてあるソファーに座り景色を眺めた
「本当に綺麗だね」
「ああ」
「この空は人間界と
繋がっているのかな?」
何気なしに呟いただけだったが…
「……………」
「……ッ!」
ルイスは私を抱き締めた
「人間界に戻りたいのか…」
「えっ…」
―…どうしたの?
いつもの自信のある声ではないルイスにビックリした
「駄目だ…
俺から離れないで」


