【完】想うのはこれから先も君ひとり

屋上のドアを開けると青空が広がっていた


優雅も愛花も真面目だよな


俺は、フェンスに寄り掛かり座る


…グスッ…ヒック


俺より先に先客が居たらしい


俺は声のする方に足を進める


そこに居たのは泣いている東条だった


「どうした…?」


俺は無意識に声を掛けていた


……ビクッ


俺の声にびっくりしてゆっくり顔を上げた


「あなた誰?」


「俺、辻岡優斗。よろしくな。ついでにお前と同じクラスだ」

「優斗君か…。さっきも自己紹介したけど東条杏莉です。よろしくお願いします」


間近で見ると本当に可愛い


「東条、さっき何で泣いてた?」


「いやっ……!!」


いきなり叫んで顔を伏せた


「どうした?」


俺は、気になって頭を撫でようとしたが…