杏莉が寝ているのを確認し俺達はリビングへ向かった


「コーヒー淹れるけど飲むか?」


「あっ、うん…飲む。ありがと」


俺は2人分のコーヒーを淹れる


そして夕依の前へと運んだ


「優斗君、あたしの話し聞いてくれる?」


コーヒーを一口飲み真剣な表情で話し出した夕依。


「俺で良かったら聞くぞ」


なんか、重要な話のような気がした


「あたしね…。本音を言うと杏莉が羨ましかったんだぁ。」


「…えっ?」


杏莉が羨ましい?


「いつの間にか転校してて久しぶりに会ったら可愛くなってて…。“本当にこの子は杏莉なの?”って思った」


夕依は一度、深呼吸をして再び話し出す


「葉月高校の東棟の空き教室で話をしてる時の杏莉は今までより楽しそうだった」


夕依は懐かしそうに話をする