優斗はしばらく泣いていた


あたしはただ抱きしめて背中をさすった


「落ち着いた?」


「あぁ、ありがとう」


お互い笑って座り直す


「あのね…。さっき優斗の両親に会ってきたよ」


「えっ…?」


驚いてるけど、ちゃんと話さなきゃ。


「未優さんにね、連れられて行ったの。そしたら優斗の両親に会うことになった」


「親父達、どんな感じだった?」


優斗の表情は不安そうだった


「ちゃんと反省してた。優斗に会いたいって」


未鈴さん達もちゃんと反省してたから。


「あたしがお父さんに会えたのも優斗のおかげ。だから、次はあたしが優斗の役に立つ番」


あたしに出来ることは少ないから何をして良いか分からない


だけど、どんな状況でも優斗の隣に居る


それで少しでも優斗の心の闇が消えるなら。