【完】想うのはこれから先も君ひとり

「可愛すぎるんだよ」


優斗の顔、真っ赤だ


「不安だから…」


あたしは向きを変え抱きついた


「“もう無理”って思ったら出てきて良いから。」


----トントン


「入るわよ。」


入って来たのは瑠夏さん


とうとうこの時間がやってきたんだね


瑠夏さんはあたしを見てすぐに抱きしめてくれた


「杏莉なら大丈夫。だからちゃんと向き合って話をしなさい」


あたしを支えてくれる人、周りにはたくさん居るんだ


接する人は少ないけれど人に恵まれてると思う


「そろそろ行きましょうか。応接室で待ってるわよ」


瑠夏さんが出るのを見計らって優斗はあたしにキスをする


「ちゃんと話し合ってこい。杏莉なら前に進めるよな?」


あたしは小さく頷いた


そうだ。あたしには優斗が居る


支えてくれるとても大事な人が…