【完】想うのはこれから先も君ひとり

「未優は高校まで一緒の幼なじみなの。今は別々のところで働いててなかなか会えないけどね」


「そうなんですか。」


姉貴に幼なじみなんて居たんだな


「ところであそこで見てるのは彼女さんかな?」


真結さんは杏莉を指差した


「はい。姉貴のお気に入りなんですよね」


「確かに未優が気に入りそうなタイプだもの。未優が言ってた子ってあの子なのね」


杏莉のこと話してんだな。


「ということはこの大きなテディベアはプレゼント?」


真結さんは勘が鋭い


「はい。喜ぶことしてあげようと思って…」


杏莉には気付かれないように真結さんに今までの出来事を話した


「それなら、一言メッセージ付けたらどうかな?」


その手があるか。


普段、不器用で言えないから良いかもな


真結さんはレジの下の棚から紙を取り出した