【完】想うのはこれから先も君ひとり

「いつものように携帯と財布とタオルだけ持ってれば良いよ」


「後、カメラもね。」


なんて言いながらバッグにカメラも入れていた


受付に部屋の鍵を預け外に出る


「杏莉、手…出しな」


俺が言うと恥ずかしそうに手を握って来た


だけど、嬉しそうだ


「さっきとはまたひと味違う景色だね」


「俺らが住んでるところよりも静かだし眺めが良いな」


手を繋ぎ歩きながらの何気ない会話


それがこんなに楽しいものだとは思わなかった


杏莉だって笑ってくれてるし本当に連れてきて良かったって思ってる


「杏莉、夕日が綺麗だぞ」


「写真撮らなきゃ」


杏莉はバッグからカメラを取り出し写真を撮り始めた


俺もカメラを取り杏莉と並んで写真を撮る


姉貴が俺の分も買っていてくれたんだ