そして、耳元に吐息を感じた瞬間、あの時のことがフラッシュバックした


「嫌!!怖いよぉ…」


ついには泣き出してしまったあたし


「ごめんな…?」


優斗に抱き寄せられても涙は止まる気配はない


疲れて寝たいはずなのになかなか眠れなくて…


「ゆうとぉ…。怖いよ」


涙はいつの間にか止まっていて優斗に助けを求めた


「大丈夫。甘えたい時には甘えれば良い。」


優斗は頭を撫でながらニコッと優しく微笑んでくれた


あたしは温もりを感じたくて優斗に抱き付いた


「杏莉、これ愛花とお揃いな?」


優斗は何かを取り出した


「開けて良いの?」


あたしは起き上がりたくなくて寝転がったまま袋を開けた


それは三面鏡だった


「女の子だもんな。鏡見たくなるだろ?」


優しすぎて怖いくらいだ