【完】想うのはこれから先も君ひとり

「ありがとう。まさか、今まで居た人がお父さんじゃなかったとは思わなかったからさ」


「杏莉の本当のお父さん、パパと同じ大学だったらしいよ」


……そうなんだ。


「まぁ、あたしはいつでも杏莉の味方だから。優斗だって杏莉のこと支えようとしてるから心配しないで良いんだよ。」


ニコッと笑って励ましてくれた愛花。


良い彼氏、そして良い親友を持ったな


「ありがとう。転校してきて初めて友達になったのが愛花で本当に良かった」


「あたしもだよ!!杏莉のおかげで楽しいと思うようになったの。」


お互い、必死に泣くのを堪えて目に涙を溜めながら笑いあった


愛花が居なければ“学校が楽しい”なんて想わずに引きこもっていただろう


愛花のおかげで目の前の暗かった景色が明るくなったような気がする


――ありがとう。愛花