「ゆう…とぉ。ごめんなさい」


俺は杏莉が落ち着くように背中をさすり続けた


「爆発する時は爆発して良いさ。でも、無理はするな。甘えたい時には甘えて良いよ」


そうでもしないと杏莉が杏莉じゃなくなるから。


「優斗…お願い聞いてくれる?」


「ん?なに…?」


「ギューってしてキスして?」


これも杏莉が不安な証拠


俺はゆっくり抱きしめた後、優しく杏莉の唇を塞ぐ


あの時の出来事を忘れさせるくらい優しく…


杏莉の気持ちが落ち着くまでキスを続けた


「ありがと。」


ニコッと笑ってくれた杏莉の頭を撫でる


「なぁ、杏莉。秋休み何処か出かけるか?」


「えっ?」


聖桜学園には1週間だけ秋休みがある


この1週間で少しでも杏莉の心の傷が癒せるなら何処かに連れて行こうと考えた


それが今の俺に出来ること。