【完】想うのはこれから先も君ひとり

杏莉も無事に退院し学校に通い始めた


居なかった分を俺と優雅で教える


“勉強嫌い”って言っている杏莉だが覚えは早い


学校に行くのを怖がっている杏莉の傍に居るのを心がけた


愛花はバイトを再開し放課後は俺ら2人だけ


「杏莉、何処か寄りたいとこあるか?」


「ううん。優斗ん家帰る」


俺は杏莉の手を引き家へと帰る


お互い制服から動きやすい服装に着替える


「杏莉、おいで?」


そして、俺の部屋に入り杏莉を呼ぶ


嬉しそうに近寄ってくる杏莉を見て俺まで嬉しくなる


向き合うように抱きしめた


「杏莉…。あの時のこと話せるだけ話してくれるか?」


そう言うと杏莉の身体は震え出した


まだ、聞くの早かったか?


だけど、杏莉は…。


「話さないと前に進めないよね」


と言ってゆっくり話し出した