【完】想うのはこれから先も君ひとり

「学校終わってからでも杏莉の様子見にきて良いかな?」


あたしは笑顔で頷いた


「杏莉、また来るね」


愛花は小さく手を振って出て行った


「ねぇ、優斗…。あたしの心の傷を癒せるのは優斗しか居ないよ?」


「えっ?どうして?」


「ずっと考えてたの。そして答えに辿り着いた。“どんなに辛い時でも傍に居てほしいのは優斗”だって」


杏莉にそう言ってもらえるなんて思ってなかった


それ以来、俺は学校の時でも時間を見つけて杏莉に会いに行った


昼休みの少しの時間でも一緒に居たいって思ったから。


でも、杏莉に“ちゃんと授業には出て”と言われたから昼休みに一緒に居られるのはほんの10分くらい


だけど、杏莉の笑顔が見たくて通った


俺が行くだけで笑顔になってくれるから。


それだけで少しでも心の傷が癒せてるなら…