【完】想うのはこれから先も君ひとり

「でも、優斗はあたしなんかで良いの?」


「はっ?」


「だって、あたし出来ること少ないし誰かの力が必要なこともたくさん。それに周りには可愛い子いっぱい居るでしょ?」


俺は今よりも強く杏莉を抱きしめた


「杏莉だから良いんだよ。杏莉はありのままの俺を見てくれたから」


杏莉は初めて会った時から普通に接してくれた


だから、安心して心を許したんだ。


「体調戻ってないだろ?身体熱いぞ。」


俺はゆっくりと杏莉を寝かす


「優斗には迷惑掛けてばっかり」


「気にしなくて良いよ。杏莉の役に立ちたいんだ。迷惑か?」


「迷惑なんかじゃない。嬉しい」


ニコッと笑ってくれた


俺は椅子に座り杏莉の手を握る


「優斗の手…大きいね」


「杏莉の手が小さいんだろ?」


俺の手のひらにすっぽり収まる