【完】想うのはこれから先も君ひとり

「気にすんなって。俺がしたくてしてんの。」


「でも、迷惑でしょ?」


……杏莉も不安なんだな


「迷惑なんて思ってねーよ。杏莉は俺の彼女だろ?もっと頼ったって良いんだよ」


杏莉にはもっと頼って欲しい


「ありがと…」


杏莉は泣き出してしまった


俺はその涙を拭う


「嬉しいの。此処まで優しくしてくれたのは優斗が初めてだから。」


俺だって杏莉が初めてだ


「夏休み、一緒に居れなかったから甘えたい時に甘えて良いんだぞ」


夏休みに会えなかったからちょっとの時間でも杏莉の傍に居たい


「優斗が居ないと楽しくないの。頑張りたくても頑張れないの。だからずっと傍に居て…?」


そんな潤んだ目で見られたらキスしたくなる


だけど、杏莉の心の傷が深くなりそうだから今は我慢だ